画像認識を活用した外観検査の仕組みとは

製造業における外観検査でも、カメラを用いた自動検査の活用が進んでいます。その検査には、製品の不具合を発見するために画像認識の技術が利用されています。

  

画像認識は外観検査自動化になくてはならない技術です。人がおこなっていた外観検査を自動化することは、製造業の生産性向上のために不可欠な流れとして注目されています。

 

本記事では外観検査で利用される画像認識の仕組みと、AIによってさらに広がる可能性を紹介します。

画像認識とは

最初に画像認識はどのような仕組みでおこなわれ、どんな技術が利用されているかを解説します。

パターン認識技術の一つ

画像認識とは、画像の中に写っているものをコンピュータが識別する技術を指します。身近なものでは、バーコードは画像認識技術を応用したシステムです。

人間の目と異なり、コンピュータは経験や記憶による判断ができないため、対象物を見ただけでそれが何かを判別する事はできません。AI技術を用いる場合は大量のデータ(画像)を学習させることで特徴(パターン)を理解し、対象が何かを判別できるようになります。画像認識は、画像から形や色などの特徴をつかむパターン認識技術の一つなのです。

画像認識研究の歴史

画像認識は1940年代から研究が続けられてきたと言われています。1990年代からデジタル機器の技術革新が進むとともに、画像認識技術は飛躍的に発展を遂げることになります。近年では、人間よりも高い精度で画像認識が可能なシステムも登場しています。

画像認識技術はビジネスにも広く活用され、製造業での外観検査にも取り入れられています。人が目で見て判断する目視検査に代わって、外観検査を自動化するために不可欠な技術です。

画像から特徴を認識し判定や解析をおこなう

コンピュータはどのように画像認識をおこなうのでしょうか?人の目の代わりにカメラを用いて、対象物を捉え、学習した特徴を元にそれが何であるかを判別します。

画像認識に不可欠な技術が画像処理です。色や明るさの調整、ノイズの除去をおこないコンピュータが画像を認識しやすいように、画像から物体の輪郭を強調させるといった処理は典型的な画像処理の一つです。
画像処理技術が高いほど、画像認識の精度も向上します。

       

画像認識技術を外観検査に活用

画像認識は、製品や部品の外観検査自動化に不可欠な技術です。画像認識および画像処理技術の発達により、外観検査装置の精度が向上。人の目でなければ判別が難しい欠陥の発見にも利用できるようになり、活用の幅が広がっています。

外観検査自動化に不可欠な技術

外観検査では、製品・部品表面の欠陥をチェックします。自動化のためには、人の目に代わって異常を発見する仕組みが必要になります。それが画像認識です。画像認識を用いた外観検査では、あらかじめ良品・不良品の特徴を学習し、製造ライン上で検査対象物を撮影し、画像の特徴から欠陥がある製品を発見します。正確かつ迅速な画像認識によって自動化を実現できます。

目視検査と比較したメリット

外観検査を自動化できると、目視検査と比較しさまざまなメリットがあります。

  • 人件費、教育コストの削減
  • 人の判断によるブレがなくなり検査品質が安定する
  • ヒューマンエラーによる不良品の見落としが発生しない
  • 生産量に合わせた対応が容易

特に作業員の高齢化や人手不足への対応、生産性向上のため、品質管理においても省人化・自動化は急務となっています。

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ディープラーニングを用いた画像認識について

コンピュータが人の目のように画像内の物体を認識するには、それが何かを特定するための特徴パターンを学習する必要があります。画像認識を外観検査に利用する場合は、良品と不良品の特徴パターンを学習させなくてはいけないのです。

画像認識に関する研究が発展途上だった段階では、外観検査自動化を実現するためには高度な技術を持つ人材や準備が必要でした。そのため、画像認識による自動化はハードルが高い状況でした。しかし、機械学習の活用、さらにディープラーニングによる画像認識技術の高度化で活用が広がっています。

機械学習が画像認識に与える影響

AI技術の一つである機械学習の進化は、画像解析分野に大きな影響を与えました。初期の機械学習では、コンピュータが自らすべての特徴を抽出することが難しかったため、人間が教師として学習データを用意する必要がありました。

また、特徴ごとの判断ロジックを人間が考察し、システム構築・検証までおこなわなくてはいけません。教師役を担うには高い技術力とセンスが必要なため、コンピュータに学習させるために時間とコストがかかる状況がありました。

しかし機械学習の登場により、学習用の画像データさえ用意できればコンピュータが自動で学習を進められるようになったのです。

ディープラーニング(深層学習)とは

機械学習の中でも高度な学習をおこなう技術がディープラーニング(深層学習)で、ニューラルネットワークと呼ばれるアルゴリズムを用いています。ニューラルネットワークとは、人間脳内の神経回路、ニューロンの仕組みから着想した機械学習のアルゴリズムのことで、コンピュータ自らによって複雑で高度な学習をおこないます。さらに学習用データが増えれば、半自動で精度が向上していくのです。

今後ディープラーニングに関する研究が進み、一般でも利用しやすくなることで、画像認識を用いた外観検査はさらなる発展が期待できます。

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外観検査における画像認識技術をパッケージ化したURCP

宇部情報システムはこれまで画像認識技術を活用した外観検査を多くの企業に提供してまいりました。その画像認識技術を汎用的なパッケージとしたソリューションが画像処理検査ソフトウェア群「URCP(UIS Ready and Custom Packages)」です。

URCPは多彩なデバイスを繋げ、そのデータと解析機能を組み合わせることで、自動で判定をおこなう検査のプラットフォームです。

URCPの特徴

様々なデバイスが「繋がる」

一般的な汎用画像検査ソフトウェアはカメラのみに対応している場合が多いです。URCPはカメラ等の照明装置だけでなく、各種センサーや画像ファイルも入出力デバイスとしてボタンクリックのみで設定できます。今後対応デバイスはますます増えていく予定です。

検査機能を自在に「組み合わせられる」

画像処理・解析機能(画像補正・デジタルフィルタ処理・粒子解析など)や出力処理(検査や解析の結果など)をタスクとしてパーツ化しています。各種タスクを組み合わせることで様々な画像検査を実現します。テンプレートを活用した汎用的な組み合わせを選択したり、要件にカスタマイズしたり、お客様のご使用状況に合わせて自由に組み合わせ可能です。

解析結果が「見える」

検査や解析の結果をリアルタイムに表示するダッシュボード機能を搭載しています。ダッシュボードに表示する項目の選択、レイアウトの調整はお客様ご自身でおこなうことが出来ます。
Excel®や外部システムなどで分析をおこなえるよう、必要なデータをファイルに出力することも出来ます。また、リアルタイムにデータが可視化されることにより結果だけでなくプロセスのモニタリングまで可能となります。

URCPはお客様自身が簡単に設定するだけでご利用いただけるパッケージとなっています。 さらに設定サポートやお客様の仕様にあわせたカスタマイズも承っております。

画像認識を活用した検査でお困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。

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