借上くん お客様インタビュー

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グループ会社の社宅管理業務のフローを確立するために、専用システム「借上くん」を導入しました。
以来17年間、受託業務の拡大にあわせカスタマイズを重ねてきました。今も昔も、「借上くん」は必要不可欠です。

ANAファシリティーズ株式会社
不動産事業部 グループ社宅管理センター
センター長 紅川 勇一氏(右中)、副センター長 加藤 浩氏(右)
グループ長 牧原 央典氏(左中)、片牧 誠子氏(左)

ANAグループ各社の社宅管理業務を一手に引き受けるANAファシリティーズ株式会社は、同業務を事業としてスタートさせた直後の2001年から宇部情報システムの社宅管理システム「借上くん」を導入し、業務に活用しています。導入の経緯と長年に渡って使い続ける理由、今後のビジョンなどについて、同業務を担当する不動産事業部 グループ社宅管理センター 業務グループ長・牧原 央典氏と片牧 誠子氏にお話を伺いました。

 

社宅管理システム「借上くん」の使い方

— 御社では、社宅管理システム「借上くん」はどのように使っていらっしゃいますか。

当社が担っている業務はANAグループ各社の社宅管理業務であり、主に入退去の手続きと契約の管理、そして契約に基づいた家賃の支払いです。その中で「借上くん」は、主に新規契約から退去までの契約情報の入力、家主への賃料等の支払いのための振込データ作成、法定調書の作成などに活用しています。
おおまかな業務の流れは以下の通りです。

(1)契約情報の入力

ANAグループでは人事異動が不定期かつ頻繁に行われるため、社宅の入退去も年間を通して頻繁に発生しています。
借上社宅への入居が決まると、まずは契約情報を入力します。契約情報とは、物件情報・家主情報・入居者情報(氏名・所属会社)です。これらの契約情報が、後に発生する各種支払いや法定調書、退去時の解約手続きなどのベースとなります。

(2)賃料等の支払い

入居時の敷金礼金や毎月の家賃、契約更新時の更新料など、家主への支払い業務です。入力した契約情報に基づいて振込データを作成し、支払い部門へ連携します。「借上くん」に契約情報を登録しておけば、振込データはボタン1つで作成できます。

(3)法定調書の作成

毎年、12月から1月にかけて、賃料等の1年間の支払い実績を集計して支払調書を作成し、所轄の税務署へ提出します。こちらも「借上くん」に契約情報を登録しておけば、ボタン1つで作成できます。マイナンバーの管理も、セキュリティを確保しながら可能になっています。

(4)退去登録

入居者が借上社宅を退去する際には、退去情報を登録し、解約手続きとそれに伴う敷金の精算を行います。

この他、全日本空輸株式会社(以下、ANA)においては、社宅使用料の計算業務も行っています。

— 「借上くん」を使った一連の業務は、どのような体制で行っているのですか。

(1)契約情報の入力や(4)退去登録は10名のスタッフが行っています。そこで入力された情報をもとに、牧原・片牧の2名が(2)賃料等の支払い・(3)法定調書の作成を行っています。

新規契約時に入力した情報は後の業務全般に紐づいているため、「借上くん」のシステムが止まると、業務全般が止まってしまいます。今も昔も、グループ社宅管理センターの業務に「借上くん」は必要不可欠です。

「借上くん」導入のきっかけは新規事業の立ち上げ

— 御社が「借上くん」を導入した時期はいつですか。

当社で「借上くん」が稼働し始めたのは2001年4月です。当社の前身である全日空ビルディング株式会社が、新規事業として立ち上げたANA社宅管理業務の効率化とフロー確立のために導入しました。以来、17年間、業務拡大にあわせてシステムを拡張しながら活用を続けています。その間に担当者も入れ替わり、我々で5代目ぐらいになります。

— 「借上くん」導入のきっかけをお話しください。

全日空ビルディング株式会社は昭和30年代に創業されて以来、不動産賃貸業を主に営んでいた会社です。その中に不動産仲介を行う不動産営業部という部署があり、数ある仲介会社の1社としてANAに出入りして借上社宅の斡旋をしていました。その中で1990年代の終わり頃、当社がANAに対して全国に点在する借上社宅の契約と管理を一括代行する提案をして、採用されたことが現在の社宅管理業務に繋がっています。

当時、ANAでは、社宅寮の管理を各エリアの支店が行っていました。ただ、支店では数年ごとに異動があるため、業務に精通した人材が育ちにくいという実情がありました。そこで当社が各エリアの地元業者への借上社宅斡旋依頼などの業務を一元的に代行することで、業務効率化とコストダウンを図るという提案をしました。

— もともと御社内に社宅管理業務の知見があってスタートしたのですか。

当社には社宅管理業務の知見はなかったので、立ち上げメンバーの1人がANAの東京空港支店に半年間出向して業務の流れを把握しました。その後、3名で事業を開始しましたが、実際に業務が始まってみると、予想外のことが多く、業務の流れを作ることが困難でした。

当時、ANAが契約・管理していた物件数は全支店合わせて、借上社宅約1,800室、集合寮約1,200室でした。人事異動が頻繁で、異動がある度に入居と退去が発生するため管理すべき入退去情報の整理に追われていました。また社員からの使用料控除額の計算では、年齢や職位等によって使用料の取扱い異なるため一律に計算ができないということも業務が煩雑化する要因でした。そもそも全支店の社宅や寮を一元的に管理するフローはなかったので、一から作る必要があり、休日返上の上、毎日深夜までかかっても作業が追い付かない状態でした。

業務フロー確立の唯一の頼みの綱が「借上くん」だった

グループ社宅管理センターグループ長 牧原 央典氏
「業務範囲の拡大にあわせて試行錯誤しながらシステムをカスタマイズしました」
(グループ社宅管理センター グループ長 牧原 央典氏)

— 現在「借上くん」を使って処理している業務を、当時はどのように行っていたのですか。

当時は専用のシステムはなかったので、ANAで稼働していた会計システムの支払い機能とMicrosoft® Excel®を組み合わせて行っていました。しかしそれでは非効率過ぎたので、社宅管理業務専用のシステムがないかインターネットで探してみると、宇部情報システムの「借上くん」が見つかりました。

— 「借上くん」の他にも、専用のシステムはありましたか。

他には見つかりませんでした。したがって相見積を取るということもありませんでした。「借上くん」が唯一、頼みの綱でした。

— 「借上くん」導入後は、すぐに実務で利用できましたか。

当社の場合、管理件数が多いことや、複雑な使用料計算業務が多かったので、カスタマイズが必要でした。2001年1月に発注して、カスタマイズに3か月かけて、4月1日から稼働しました。

まず、業務のベースである賃料の支払いができるようになりました。ただし、それで全ての問題が解決したわけではありませんでした。その後も宇部情報システムに相談に乗っていただきながら、実際の業務に合うよう機能を追加していきました。特に1年目は初めてのことばかりで、当社も最終形が見えていたわけではありませんでした。ANAで、長年社宅管理業務に携わっていた方々の意見も聞きながら、日々、直面する課題に向き合いました。
宇部情報システムの当時の担当者は、しばらくは当社にかかりきりで、一緒に試行錯誤し、システム改善に対応してくださいました。

導入後も業務拡大にあわせカスタマイズ

— システムのベースが完成したのはいつ頃ですか。

なかなかゴールは見いだせませんでした。導入から間もなくANAだけではなく、グループ会社へ広げる動きが始まり、対応するべき業務範囲は拡大し続けました。その度にシステムもカスタマイズが必要となりました。

特に大きなカスタマイズを行ったのは2010年です。この年、ANAグループとして、グループ全体の福利厚生業務を一元化するシェアードサービスセンター構想が立ち上がりました。それまで当社が社宅管理業務を代行する対象はANAの他5社程度のみで、しかも業務範囲は基本的には契約の管理と入退去の手続きだけでした。それをグループ会社全社に範囲を拡大し、入居者に対する社宅使用料の計算まで担える体制を作るという計画が立ち上がりました。

社宅使用料の計算機能を「借上くん」に組み込むには、グループ会社ごとに規程が異なるため企業環境を分ける必要がありました。そこで、それまで1つの企業環境の中でグループ会社各社を1つの事業所として扱っていたものを、同構想をきっかけに分割して各社用のデータベースを設けた企業環境を構築しました。

— 他にはどのようなカスタマイズがありましたか。

他の例では、2012年に、ANAと旧エアーニッポン株式会社の経営統合に合わせたカスタマイズがありました。グループ会社間で社宅利用の規定が異なる上に職掌によっても条件が異なり、制度上の移行措置が設けられ、それについてもシステムに反映しました。今年(2017年)、ちょうどその期間が終わって、「借上くん」企業環境の統合が完了したところです。近年、グループの統廃合は落ち着いてきているので、これは非常にイレギュラーなケースでした。

他には、2016年に施行されたマイナンバー制度への対応がありますが、これは「借上くん」の標準機能として追加されたものを使っています。

また、プログラムの改修以外では、サーバーの移設がありました。2017年8月、リプレイスのタイミングで社内のサーバールームから宇部情報システムのデータセンターにサーバーを移設し、運用保守を委託しました。

— サーバーを移設して運用保守を委託した理由を教えてください。

サーバーを社内で管理するリスクを回避するためです。移設を検討したきっかけは2014年、「借上くん」にオプション機能を追加したことです。このオプション機能は、物件斡旋の受付から入居までの手続きに加え、退去の申し込みを受け付けるシステムで我々は「受付サイト」と呼んでいます。この「受付サイト」の導入時に、運用はデータセンターで行うと聞いて、「借上くん」もいずれは移設したいと考えました。実は、5年前にハードウェアが故障して急きょリプレイスをした経験があり、心配していました。今年は前回のリプレイスから5年が経過し、またリプレイスの時期を迎えたため、データセンターを視察した上で移設しました。

「借上くん」はグループ社宅管理業務の生命線

グループ社宅管理センター 片牧誠子氏
「「借上くん」がなければ業務は止まってしまいます」
(グループ社宅管理センター 片牧 誠子氏)

— 「借上くん」を導入して以来17年間、システムの乗り換えなどをご検討されたことはありましたか。

他のシステムに乗り換えを検討したことはありません。現在は社宅管理業務の代行会社も増えていますので、専門の業務システムが他にあることは知っていますが、当社の業務拡大への対応と業務効率化のために「借上くん」を改修してきましたので、今まで他システムに乗り換える必要に迫られたことがありません。システム開発会社から、どんな風に社宅管理業務を行っているのかヒアリングされることがありますが、具体的な提案を受けるまでに至りませんでした。

歴代の担当者が宇部情報システムと一緒にシステムをカスタマイズし続けてきたことで、「借上くん」があれば現在の業務がきちんとできるようになっています。今後もカスタマイズは必要に応じてすることになりますが、現行システムに代替できるシステムがあることは考えにくいです。管理する対象が特定の1社だけなら何らかのパッケージで代替できそうな気もしますが、規程が異なる複数の企業の社宅管理業務を1つのシステムで対応していくことは難しいのではないでしょうか。

— これまでの経緯を振り返っていただいて、宇部情報システムの対応はいかがですか。

宇部情報システムには、普段から使い方の面でサポートを受けていますが、いつもきちんと対応していただいています。サーバー移設も、ネットワークの構築を担ったグループ会社のANAシステムズ株式会社と当社の間に立ってサポートしていただいたおかげでスムーズに完了することができました。最も大変だった導入当時の担当者からも「何か問題や相談事があればすぐに駆け付けて対応してくれた」と聞いています。

とにかく当社の社宅管理業務にうまく対応しているシステムは「借上くん」しかない状況です。業務の生命線と言っても過言ではありません。

今後の課題と宇部情報システムへの期待

— 今後の課題などはお持ちですか。

2つほどあります。

1つは、「借上くん」と「受付サイト」の連携です。現状では「受付サイト」で入退去を受け付けて、確定した情報を手入力で「借上くん」に登録しています。そのデータ連携を自動化したいと考え、現在、宇部情報システムと一緒に検討しているところです。

もう1つは業務範囲の拡大と、それに伴うシステムのカスタマイズです。現在、社宅使用料控除額の計算はANAのみ対応しています。これをANAグループ各社へ拡大していきたいと考えています。グループ会社の総務担当や人事担当の方々は福利厚生だけでなく、採用や給与計算・社会保険・その他たくさんの業務があり苦労されているので、その負担を軽減できるよう、積極的に働きかけていく必要があります。具体的な取り組みはこれからですが、実行の際には、グループ会社ごとに「借上くん」の改修が必要となるでしょう。

— 宇部情報システムへのご期待があればお話しください。

当社の業務が拡大し続ける以上は、「借上くん」のカスタマイズにも終わりはありません。宇部情報システムにはその都度対応していただくことになります。難しい要求もあると思いますが、ついて来てくださいとお願いするしかありません。

また、業務改善とシステムカスタマイズを一体化したご提案を期待しています。当社は業務改善の一環として、過去数回にわたって、宇部情報システムに業務改善に関するコンサルティングを受けてきました。そのコンサルティングをもとに業務を見直す中、「借上くん」の機能にも手を加えたいと思う箇所が出てきていますが、日々の業務に追われて要件をまとめきれていない部分もあります。当社業務の中にはまだ自動化できていない工程がある一方で、「借上くん」の標準機能の中には当社が活用しきれていない機能もあります。宇部情報システムから、業務改善に関する課題の洗い出しとともに、「借上くん」のさらに踏み込んだ使い方など当社の課題解決のご提案をいただければ助かります。

ANAファシリティーズ株式会社様、お忙しい中、インタビューにお答えいただきありがとうございました。(取材日時:2017年11月)

    

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